notabi

#NICEな旅

初海外はフィリピンの山頂に位置する小さな村だった。水も電波もない慣れない環境に不安を抱えたまま到着。

出迎えてくれたのは弾ける笑顔の大人とキラキラの瞳でこちらを見つめるたくさんの子どもたち。海外の人が来ること自体が珍しいこの村で、私はこれから始まる2週間のワークキャンプに胸躍らせていたことを鮮明に覚えている。

ここで過ごした時、とあるおばあちゃんが私に伝えてくれた言葉が今でも胸に強く残っている。

"ここにはあなたの国のような便利なものはないがみんなが笑って幸せに暮らしているよ"

確かにここでの生活は日本と比べ大きく異なり不便も感じていたが、彼らの中に不自由を理由に不幸を感じている人は1人もいなかった。むしろ日本で暮らす人々よりも、私の目にはずっと豊かで幸せそうに見えた。

学校で文化や日本についてたくさんの事を伝えた活動内容だったが、交流を通して私自身が刺激と本当の豊かさについて学ばせてもらった期間。

この山頂で見つけたのは便利さや快適さとは違う幸せの基準だった。またみんなに会いに行ける日まで、たくさんの景色を目に焼き付けて旅したいと思う。